まだ一歳なのに・・・、こんなに小さい子どもでありながら
大人を最大源に悩ませる子どもの「イヤイヤ」。
「あ、これはイヤイヤしそうだな・・・」
「もうすぐくるな」と分かっているとしても
大人の余裕があるのは最初のうち。
初めは優しく声をかけられたとしても一筋縄ではいかないと
大人もつい感情的になってしまいますよね。
「どうすればいいの?」悩んだり
「つい怒り過ぎてしまった・・・」と罪悪感に襲われたり
先の見えないイヤイヤ期に不安になる方も多いと思います。
保育のプロと言われている保育士。保育士は保育のプロ。
きっと何か高い技術があるのでは・・・?と思われるお母さん方もいると思いますが、決してそんなことはないんです。
イヤイヤの子どもに対しては
ただ一貫したある決まりを繰り返しているだけなのです。
「これならできそう!」と今日から、今から試していただいて
今までのお子さんとの反応の違いを感じてみてください。 きっと今までの不安や、やりにくさが軽減すると思います。
鉄則イヤイヤ対応の繰り返しパターン
- (共感)イヤイヤ中の子どもの気持ちを受け止める
- (社会性・ルール)今しなければいけないことを伝える
- (承認、自信)できたことを一緒に喜ぶ
以上の繰り返しです!この3ステップを頭に入れておけば◎
・・・・・本当にこれでいいの?
・・・・・理解はできたけど、どうやって?
そう思った方が多いと思います。
具体的にどう声をかけたらいいか、想像しにくいお母さんのために ひとつひとつ理由と声掛けの仕方について説明していきます。
イヤイヤ中の子どもの気持ちを受け止める
ここで大切なのは「共感」すること。
子どもにまずこの共感をすることで、自分の気持ちを理解して、受け止めてくれるお母さんがいるということが、気持ちの落ち着きに繋がっていきます。
(例)帰る時間になっても、まだ遊びたい
「滑り台が楽しかったんだね」「もっと遊びたかったね」などと子どもの思いに共感し、言葉にして伝えることで子ども自身の気持ちの整理を促します。
言葉でのやり取りができる年齢のお子さんであれば、子どもの気持ちを聴いてあげ子ども自身が自分の言葉で伝えられるようにするといいでしょう。 思いを伝えようとすることで自分の気持ちや要求に改めて気づく事ができたり、理解してくれようとしているお母さんの存在が、安心感に繋がります。
今しなければいけない事を伝える
「でももうすぐご飯の時間だからおうちに帰ろうね」
言葉で伝えたとしても、すんなり理解してくれるわけではありません。
(気分によってはここで納得してくれるときもありますが、ほとんどないでしょう)
泣いても、怒っても、繰り返し「もうおしまいだよ」「ご飯の時間だから帰ろうね」と冷静に子どもに向き合って伝えていきます。幼ければ幼いほど、また大きくても思いが強い場合には自分の気持ちの折り合いがつけられず、納得できずに全力で気持ちを表現します。
そんな時は①の共感をしながら②の社会性(ルール)を伝えていきます。
※ここで注意!!
子どもが泣くことに焦って許してしまわないこと!
「泣けば許してもらえる」などといった理解をしてしまうようになります。
→「あと一回滑ったら帰ろうね」「長い針が○になったらね」などの
若干な譲歩はやり取りの中であってもいいですが、その際も必ず約束をさせ、 それ以上の譲歩はしないようにしましょう。
泣いても思い通りにならない事がある(社会性・ルール)という事は
大人がしっかりと伝えなければいけないのです。
この行動が子ども自身の気持ちの切り替えや、納得して次の行動に移れる姿に繋がっていきます。
できた事を一緒に喜ぶ
約束を守る事ができた、気持ちの切り替えができた時には
「お話をわかってくれたんだね」「できたね」と伝えたり、
ハイタッチをしたり、抱きしめたりなどと一緒に喜んでいきましょう。
大好きなお母さんに褒められた、喜んでくれたという事が子どもの喜びに、さらには自信→意欲に繋がっていきます。
初めは効かなくても辛抱強く丁寧に行う事が成功の鍵
いかがでしたでしょうか?
保育現場でも、初めはうまくいかなくても①〜③の流れを辛抱強く繰り返し、行う事で、子どもも理解できるようになり、少しずつ成功体験が増えていきます。
これがいわゆる「成長」ですよね。
子どもも大人との関わりの中で社会性・ルールがある事を学びながら心の中では自我とルールの葛藤を繰り返しながら理解していきます。
イヤイヤ期の渦中にいるお母さん方は先が見えずに果てしなさを感じると思いますが
言葉にできなかったり、ここまでする?といった子どもの全力さを感じるのは逆にいえば今のこの時期だけなのです。
お母さん自身はいわゆる知恵袋を持っています。
この知恵袋を手にした事で少し心に余裕ができて
子どもたちとの関わりにも気楽さが生まれる事ができたらなと思います。
「イヤイヤ」も子どもの発達段階には欠かせない大切な一歩。
「自分をしっかりともつ」という、自立へ向かおうとする子どもたちを あたたかく見守っていきたいですね。